日本小児外科学会雑誌
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症例報告
リンパ管シンチグラフィーが治療方針の決定に有用であった先天性乳び腹水の1例
福本 泰規河野 美幸桑原 強高橋 貞佳押切 貴博安井 良僚
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2014 年 50 巻 7 号 p. 1119-1122

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抄録
先天性乳び腹水は稀な疾患である.治療法として中心静脈栄養やリンパ流量を減らす目的で低脂肪の成分栄養剤やmedium chain triglyceride(MCT)ミルクの経口投与等の保存的療法が試みられる.保存療法で効果が得られない場合に手術的治療が選択される.しかし,保存的治療の期間は一定しておらず.手術でのリンパ液漏出部位の同定も困難なことが多い.われわれは先天性乳び腹水に対して99mTc-human serum albumin(HSA)リンパ管シンチグラフィーを経時的に行うことで,リンパ液漏出の減少,胸管へのリンパ液の流れなどの変化を確認できた先天性乳び腹水を経験したので報告する.
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