2019 年 55 巻 6 号 p. 1066-1070
Currarino症候群(以下本症)の直腸肛門奇形術後に腸管拡張を伴った便秘症に対し,拡張腸管切除で排便機能が改善した2例を経験した.症例1:4歳5か月男児.直腸閉鎖,仙尾骨部分欠損,仙骨前髄膜瘤にて本症と診断し,人工肛門造設後に生後3か月で直腸吻合および髄膜瘤切除,生後6か月で人工肛門を閉鎖した.浣腸,緩下剤,漢方薬を使用したが,直腸からS状結腸の拡張が増悪し排便コントロールが困難となり拡張腸管を切除した.6歳現在,緩下剤と漢方薬のみ使用している.症例2:4歳3か月男児.鎖肛,仙骨奇形,仙骨前部脂肪腫にて本症と診断し,人工肛門造設後に生後6か月で肛門形成術,1歳1か月で人工肛門を閉鎖した.術後浣腸と洗腸を要し,直腸からS状結腸に拡張の増悪を認め,洗腸を離脱できず拡張腸管を切除した.12歳現在,自排便も認め浣腸のみ使用している.直腸肛門奇形に合併した慢性的な腸管拡張による収縮不良が便秘症の原因と考えられた.