日本小児外科学会雑誌
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原著
小児に関わる医療従事者による胆道閉鎖症における便色カラーカードの認識に対する意識調査:単施設研究
安井 稔博鈴木 達也原 普二夫渡邉 俊介宇賀 菜緒子近藤 靖浩直江 篤樹土屋 智寛
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2019 年 55 巻 7 号 p. 1164-1169

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抄録

【目的】胆道閉鎖症(以下,BA)スクリーニングのために便色カラーカードが2012年に母子健康手帳へ導入され5年が経過した.しかしながら未だに3か月を越えて紹介されてくる患児も多く,便カラーカードの意義や本症に対して医療従事者らがBAおよびカードをどのように認識しているかを評価し,知識を深めることを目的にアンケート調査と啓蒙活動を行った.

【方法】当院に勤務する小児科医,産婦人科医,小児もしくは産科病棟の看護師および准看護師,助産師ら172名を対象に便色カードに関するアンケートテストと本症に関するプレゼンテーションを行い,結果と効果を確認する.

【結果】109名(63.3%)の回答を得られた.カラーカードを知らないと回答したのは13名(11.9%)であった.カラーカードを用いずに便色を判定していただき39名(35.7%)がわからないと回答した.一方でBAを知っていると回答したのは105名(96.3%)で,59名(54.1%)が生後1か月以内で発見されると回答した.BAが完治すると回答したのは45名(41.2%)であった.BAに関するプレゼンテーションについて「ものすごく勉強になった」と回答したのは92名(84.4%)であった.

【結論】今回のアンケートから,小児外科医以外の医師や看護師のBAに対する認識は低いものと考えられた.カラーカードは導入されたが,その意義やBAに対する認識を患者両親に正しく伝えるためにも,今後さらなる啓蒙活動の推進が必要である.

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