2019 年 55 巻 7 号 p. 1202-1206
症例は14歳の男子.腹痛を主訴に当院を受診され,腸閉塞と診断された.CTで骨盤内回腸に狭窄が疑われ,第3病日に開腹手術を施行した.回腸と近傍の腸間膜間の線維性索状物および近傍のMeckel憩室が認められたため,索状物切除およびMeckel憩室単純切除を施行した.術後10日目に再度腹痛が出現し,術後再狭窄が疑われたため,術後12日目に再開腹術を施行した.切除部同士が癒着して回腸が一塊となっており,小腸部分切除を施行した.術後経過は良好であり,腸閉塞の再発なく経過している.小児における臍腸管・卵黄血管遺残物以外の索状物による腸閉塞報告例は極めて少なく,さらに無症候性Meckel憩室が合併したという症例はこれまでに報告されていない.無症候性Meckel憩室に対する手術は通常単純憩室切除が施行されるが,近傍に本症例のような索状物が存在する場合,腸管切除を選択肢の1つとするべきと考えられた.