2020 年 56 巻 1 号 p. 53-58
【目的】小児外傷性脾損傷(以下:本症)に対する当科の治療成績を検討する.
【方法】16年間に当院に搬入された15歳以下の本症13例(男児8例,女児5例,年齢中央値9歳(3~14歳)の臨床的検討を行った.
【結果】重症度は日本外傷学会分類2008からIb 1例,IIIa 4例,IIIb 8例(うち+HV 1例)であった.開腹手術例は3例(IIIb),血管造影施行例は6例(IIIa 4例,IIIb 7例),そのうち経カテーテル的動脈塞栓術施行例は4例(血管外漏出3例,仮性動脈瘤1例)であり4例とも止血を確認し,保存的治療可能であった.
【結論】重症度の高い本症に対して経カテーテル的動脈塞栓術を施行することで安定した非手術管理を行うことが可能であった.しかし経カテーテル的動脈塞栓術が必要でなかった例もあると考えられ治療選択の更なる検討が必要である.