2020 年 56 巻 1 号 p. 95-99
今回,小児期に発症した黄色肉芽腫性胆囊炎(XGC)の1例を経験したので報告する.症例は13歳10か月の女児.腹痛を主訴に前医を受診し,炎症反応上昇と胆石・胆囊壁肥厚を認め急性胆囊炎と診断された.保存的治療で一時軽快したが食後の腹痛のため入退院を繰り返し,精査・加療目的に当院紹介となった.入院時に胆囊炎症状を認めなかったが保存的治療抵抗性の胆石・胆囊炎と判断し,腹腔鏡下胆囊摘出術(LC)を施行した.術後の病理組織診断でXGCと診断され,急性胆囊炎から黄色肉芽腫形成までの過程が観察された.小児の胆石症において腹痛を繰り返す場合,炎症反応の上昇を伴わなくてもXGC発症の可能性を考えて,超音波検査で胆囊壁の変化を注意深く観察し早期のLC施行を考慮する必要があると思われた.