日本小児外科学会雑誌
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症例報告
単孔式腹腔鏡補助下手術が診断・治療に有用であった回腸重複腸管穿孔の1例
加藤 大幾関 崇岡本 眞宗牧田 智新井 利幸
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2020 年 56 巻 3 号 p. 330-334

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抄録

症例は6歳男児.腹痛を主訴に受診.腹部CTで腹腔内遊離ガス像を認めたが穿孔部位を同定することはできなかった.穿孔性腹膜炎の診断で緊急手術を施行した.臍に逆Y字切開(以下,Benz切開)をおき,multi-channel port(5 mm port 2本)を装着して腹腔鏡で腹腔内を観察した.回腸に炎症所見を認め創外へ引き出すと,回腸末端から40 cm口側に3 cm大の囊胞状構造を認め,基部で穿孔していた.回腸重複腸管穿孔と診断して,小腸部分切除を施行した.今回,術前診断が困難であった重複腸管穿孔というまれな疾患に対して,創を延長することなく単孔式腹腔鏡補助下手術を完遂した.Benz切開を用いた単孔式腹腔鏡補助下手術は,小児における急性腹症の診断,治療を行う上で有用であった.

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