日本小児外科学会雑誌
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症例報告
カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌保菌者に対する鎖肛根治術時の予防的抗菌薬投与
山道 拓東堂 まりえ安部 孝俊田山 愛正畠 和典曹 英樹松山 聡子松井 太野崎 昌俊臼井 規朗
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2020 年 56 巻 3 号 p. 324-329

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抄録

カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌(CPE)保菌者に対する周術期抗菌薬投与法について一定の見解はない.我々はCPEを保菌した鎖肛患児に対して手術部位感染予防を目的として周術期抗菌薬投与を行ったため報告する.症例1は総排泄腔遺残症の1歳4か月女児.入院時便培養でCPEが検出された.セフメタゾール,ゲンタマイシンを根治手術前日から3日間投与した.症例2は高位鎖肛(直腸膀胱頸部瘻),プルーンベリー症候群,先天性尿道狭窄の3か月男児.日齢23に尿からCPEが検出された.尿路感染の制御に難渋しため,早期に直腸膀胱瘻を離断する目的で日齢114日に根治術を行った.MRSA尿路感染に対するリネゾリドに加えてセフメタゾール,ホスホマイシンを手術2日前から5日間投与した.2例とも術後感染症なく退院した.CPE保菌者に対して手術操作部位を考慮のうえ,感受性を参考に抗菌薬を投与することが重要と考えられた.

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