日本小児外科学会雑誌
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症例報告
腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術後に対側のde novo型外鼠径ヘルニアを発症した1例
田中 夏美銭谷 昌弘野瀬 聡子大植 孝治
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2020 年 56 巻 6 号 p. 1027-1031

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抄録

症例は3歳7か月男児.2歳2か月時に右外鼠径ヘルニアに対し腹腔鏡下根治術(LPEC法)を施行し,術中所見で左内鼠径輪が閉鎖していることを確認していた.術後経過に問題なく一旦終診となったが,術後1年5か月時に左鼠径部の軽度膨隆を主訴に来院した.外来経過観察中に膨隆が増大して超音波検査で左鼠径部に腸管脱出を確認したため手術の方針とした.腹腔鏡下に観察したところ,左の腹膜鞘状突起は閉鎖しており,これより腹側の下腹壁動静脈外側に左内鼠径輪の開大を認め,de novo型の外鼠径ヘルニアと診断した.LPEC法にて腹膜鞘状突起も含めて左内鼠径輪を広く2重に結紮した.術後1年10か月の現在,再発なく経過している.LPEC法を2回施行した結果,小児期においても腹膜鞘状突起の開存に由来しないde novo型のヘルニアが後天的に発症することが確認できた.LPEC法は小児におけるde novo型外鼠径ヘルニアの診断と治療にも有用と考えられた.

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