日本小児外科学会雑誌
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症例報告
集学的治療により根治切除し得た後腹膜横紋筋肉腫の13歳女児例
加藤 大幾牧田 智植村 則久仲野 聡新井 利幸宮島 雄二
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2021 年 57 巻 5 号 p. 878-883

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抄録

症例は13歳女児で,左下腹部痛を主訴に受診した.腹部CTで骨盤内に130 mm大の腫瘍を認め,左尿管および左腸骨動静脈を巻き込んでいた.腹腔鏡補助下生検で横紋筋肉腫と診断した.化学放射線療法後に腫瘍縮小を認めたため根治切除の方針とした.左総腸骨動静脈および左尿管の合併切除を伴う腫瘍摘出術を施行し,左総腸骨動脈は人工血管を用いて再建し,左尿管は右尿管に吻合する交叉性尿管尿管吻合を施行した.術後経過は良好で術後化学療法を施行し,現在術後3年3か月経過したが無再発生存中である.左尿管および左腸骨動静脈浸潤を伴う後腹膜原発横紋筋肉腫に対して,集学的治療により良好な予後が得られている症例を経験した.主要血管や尿管の合併切除を要するような横紋筋肉腫においても,各領域の専門家と連携して治療することで安全にかつ有用な治療を施行できると考える.

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