日本小児外科学会雑誌
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症例報告
経陰囊操作を加え高位精巣摘除術を行った幼児精巣原発卵黄囊腫瘍の2例
松井 まゆ春松 敏夫川野 孝文村上 雅一長野 綾香杉田 光士郎矢野 圭輔大西 峻加治 建家入 里志
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2022 年 58 巻 1 号 p. 29-34

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抄録

今回,鼠径部アプローチに経陰囊操作を加えて高位精巣摘除術(本法)を行った精巣原発卵黄囊腫瘍の2幼児例を経験した.【症例1】1歳8か月男児.左陰囊腫大とAFPの上昇(1,593 ng/ml)を認め,精巣腫瘍を疑い,本法を行った.精巣は26×23 mmと腫大し,内部は充実性で単一の腫瘍であった.病理では卵黄囊腫瘍の診断で精巣内に限局しており,病期I期の診断となった.【症例2】1歳8か月男児.左陰囊腫大とAFPの上昇(668 ng/ml)を認め,精巣腫瘍を疑い,本法を行った.精巣は35×25 mmと腫大し,内部は多結節性で正常精巣組織を一部に認めた.病理では卵黄囊腫瘍の診断で精巣内に限局しており,病期I期の診断となった.【結語】病期I期の卵黄囊腫瘍は予後良好であるが,術中操作が術後診断や予後に影響を与える可能性がある.本法を行うことで,より適切な手術操作を行うことが可能であると考えられた.

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