腸回転異常症に伴う中腸軸捻転(以下本症)の手術の際,小腸の大量切除を避け,虚血腸管の温存を試みることはしばしば経験する.今回我々は,本症手術で虚血腸管を温存したものの,温存腸管の機能障害のため術後栄養管理に苦慮した2例を経験した.【症例1】出生歴に異常のない男児.日齢3に本症手術を施行した.短腸症を回避するために壊死腸管のみを切除し,虚血小腸を温存して腸瘻を造設した.腸瘻閉鎖後も下痢症状が遷延し,残存腸管の吸収障害が疑われた.短腸症候群に準じた栄養管理が必要となった.【症例2】出生歴に異常のない男児.日齢1に本症手術を施行した.捻転解除後も小腸の広範囲に虚血変化が残存した.翌日再開腹したが虚血の進行はなく,全小腸を温存した.術後,腸管粘膜バリア機能障害が疑われる腸炎を複数回起こし,経腸栄養増量に難渋した.【まとめ】いずれの症例も長期的には腸管機能は回復し,経静脈栄養を離脱することができた.