2022 年 58 巻 7 号 p. 972-977
症例は1歳3か月男児.先天性食道閉鎖症(以下,EA)(Gross分類C型)の根治術の際,下部食道における先天性食道狭窄症(以下,CES)の合併が疑われた.術後の哺乳と体重増加は良好であったが,離乳食を開始した生後7か月頃から頻回の嘔吐が出現し,超音波内視鏡検査の所見から気管原基迷入型のCESを疑った.1歳3か月時に先天性食道狭窄部切除および食道食道吻合術を行った.CESの吻合部にかかる緊張が強い所見であったため,食道吻合後にIndocyanine green(以下,ICG)蛍光法を用いて吻合部の血流評価を行い吻合部の血流が保たれていることを確認した.術後CESの吻合部狭窄を認めたが内視鏡的バルーン拡張術により改善し,3歳となった現在,普通食を摂取し体重増加も良好である.EA術後のCES食道吻合におけるICG蛍光法を用いた吻合部血流評価に関して文献的考察を交えて報告する.