2024 年 60 巻 4 号 p. 691-696
異所性膵による腸重積は比較的まれである.今回われわれは異所性膵による腸重積の乳児例を報告する.症例は4か月の男児,意識障害を主訴に当院小児集中治療室へ搬送された.来院翌日に施行した浣腸にて血便を認めたため,当科に紹介となった.超音波検査により腸重積と診断されたが,患者の状態と超音波検査の所見より非観血的整復が困難であり病的先進部位を有することが予想されたため,直ちに緊急手術を行う方針とした.壊死していた重積回腸を切除し,術後経過は良好であった.先進部の病理診断は回腸異所性膵であった.この比較的まれな疾患の疫学及び臨床像の特徴につき文献的考察を加え報告する.