日本小児外科学会雑誌
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原著
沖縄県における小児外科医療の集約化と均てん化
―実態把握のための県内外科へのアンケート調査と当院の取り組み―
都築 行広 大城 清哲楯川 幸弘福里 吉充
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2024 年 60 巻 6 号 p. 903-908

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抄録

【目的】少子化により症例数の減少する小児外科分野において,質の高い医療を提供するには,小児外科医療の適切な集約化・均てん化が重要である.沖縄県は有人離島を抱え,小児外科医が少ないとの指摘が以前からある.適切な集約化・均てん化を考えるには,実態把握の必要があると考えた.

【方法】外科を標榜する沖縄県内の総合病院に,16歳未満の一般小児外科手術件数,手術の内訳,時間外労働時間,小児外科医の有無,集約化・均てん化への考えに関するアンケート調査を行った.

【結果】21施設中17施設より回答を得た.11施設で計530~800例/年の小児外科手術を実施,うち80~250例/年は,小児外科の標榜がない8施設が対応していた.小児外科指導医は1施設に1名,小児外科専門医は2施設に3名,専門医はないが小児外科診療に精通した医師は3施設に4名(うち2名は成人外科医)だった.専門医のいない9施設のうち7施設は,成人外科の知識で対応可能な虫垂炎手術,鼠径ヘルニア手術などに対応,2施設は小児外科特有の疾患も扱うが,小児外科医が常勤または専門医の派遣があった.全施設が,小児外科症例・小児外科医師は少数の施設に集約すべきと回答した.離島の2施設は,小児外科医の派遣を希望していた.

【結論】小児外科特有の疾患は,大半が小児外科医により手術されていると想定された.小児外科医療を集約化すべきとの意識は高いが,成人外科の知識で対応可能な疾患は,成人外科施設でも対応しており,緩徐に集約化を進めるべきだと考える.離島の総合病院には,小児外科専門医を派遣し,均てん化を図るべきだと考える.小児外科医の確保は,重要な課題である.

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