日本小児外科学会雑誌
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症例報告
乳児期からteduglutide(レベスティブ®)を使用した小腸型Hirschsprung病の1例
原田 篤 黒部 仁
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2026 年 62 巻 1 号 p. 65-71

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抄録

Teduglutideは天然型グルカゴン様ペプチド-2アナログ製剤で近年,小児の短腸症候群に対する使用報告が散見される.今回,小腸型Hirschsprung病に対して乳児期よりteduglutideを使用し,根治術に至った症例を経験した.症例は在胎37週6日2,994 gにて出生の男児で,腹部膨満と胆汁性嘔吐を主訴に来院した.日齢4に試験開腹を行い小腸型Hirschsprung病の診断でTreitz靭帯から75 cm部に回腸瘻を造設した.その後,心室中隔欠損症に対する心内修復術後に腸炎を発症し水分,電解質管理に難渋したため月齢7にteduglutideを開始した.月齢12に遠位側の腸瘻が皮下に嵌頓し人工肛門再造設術を行ったが,その後は徐々に腸管順応が進み,月齢17に静脈栄養から離脱し,月齢19に根治術を行った.術後経過は良好で月齢22に退院となった.Teduglutideは乳幼児期における腸管順応の促進,便性の改善という観点で効果的な可能性があり,広域型Hirschsprung病に対する治療の選択肢の一つとして考慮される.

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