2026 年 62 巻 6 号 p. 1050-1057
胆道閉鎖症(BA)は早期手術が予後を左右するが,極・超低出生体重児では未熟性や体格から手術時期の判断に難渋することがある.今回,治療時期により異なる経過をたどった極・超低出生体重児におけるBAの2例を報告する.症例1は在胎31週6日,出生体重1,363 gの男児.胎便関連性腸閉塞術後に直接ビリルビン高値が遷延し,日齢185にBAと診断,日齢202に葛西手術を施行したが減黄不良であり,現在肝移植を念頭に経過観察中である.症例2は在胎29週3日,出生体重876 gの女児.早期よりBAを疑い日齢51に診断,日齢58,体重1,780 gで葛西手術を施行し良好な減黄を得た.本症例は良好な自己肝生存のうち,手術時体重の最小体重例であった.低出生体重児では静脈栄養関連胆汁うっ滞などとの鑑別の困難さや,手術時体重を重視することによる治療開始の遅れなど問題点が多い.生後日齢を考慮した早期手術の重要性が示唆された.