2025 年 3 巻 1 号 p. 54-58
【目的】ハンドボール競技中の3軸合成加速度が6 G以上となる高衝撃動作の頻度を抽出し,反復性の足関節捻挫との関連性を検討すること。
【方法】対象者はハンドボール部に所属する高校生24名とした。加速度センサを装着し,試合中の加速度データから高衝撃動作を抽出し,その頻度(件/分)を求めた。同側の足関節捻挫が2回以上ある選手を“再発群”,同側の足関節捻挫の既往が1回以下の選手を“非受傷・非再発群”とし,その差を検討した。
【結果】高衝撃動作の頻度は,再発群で6.3件/分,非受傷・非再発群で4.0件/分であり,再発群で有意に高衝撃動作が生じる頻度が高かった(p=0.047)。
【考察】足関節捻挫を繰り返している選手は,ハンドボール競技中において3軸合成加速度が6 G以上を呈する動作がより高頻度に生じる特徴を有していた。