スポーツ理学療法学
Online ISSN : 2758-4356
研究論文(原著)
ハンドボール競技中における高衝撃動作と足関節捻挫既往との関係
彼島 奈々永野 康治市川 浩笹木 正悟鈴川 仁人
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2025 年 3 巻 1 号 p. 54-58

詳細
抄録

【目的】ハンドボール競技中の3軸合成加速度が6 G以上となる高衝撃動作の頻度を抽出し,反復性の足関節捻挫との関連性を検討すること。

【方法】対象者はハンドボール部に所属する高校生24名とした。加速度センサを装着し,試合中の加速度データから高衝撃動作を抽出し,その頻度(件/分)を求めた。同側の足関節捻挫が2回以上ある選手を“再発群”,同側の足関節捻挫の既往が1回以下の選手を“非受傷・非再発群”とし,その差を検討した。

【結果】高衝撃動作の頻度は,再発群で6.3件/分,非受傷・非再発群で4.0件/分であり,再発群で有意に高衝撃動作が生じる頻度が高かった(p=0.047)。

【考察】足関節捻挫を繰り返している選手は,ハンドボール競技中において3軸合成加速度が6 G以上を呈する動作がより高頻度に生じる特徴を有していた。

著者関連情報
© 2025 一般社団法人 日本スポーツ理学療法学会

『スポーツ理学療法学(Japanese Journal of Sports Physical Therapy)』は,2023年3月1日以降に公開されるすべての著作物にクリエイティブ・コモンズ表示4.0国際(CC-BY)ライセンスを導入いたします。CC-BYライセンスの条項では,著者は作品の著作権を保持しますが,著作権者のクレジットを表示すれば,誰でも『スポーツ理学療法学』の論文をダウンロード,再利用,改変利用,コピー,配布することを認めます。 著作権者のクレジット表示は,出典元論文の引用とライセンスを記載してください。 表示例は以下の通りです。 クリエイティブ・コモンズ表示4.0国際ライセンスのもと文献3) より転載 再利用しようとするものが出版された論文の一部でない場合(例えば,第三者の論文から引用されている部分)には,CC-BYライセンスは適用されません。そのような部分の再利用については,特別な記載がない限り,引用の例外規定など適用される著作権法で認められる範囲での再利用,またはその部分が含まれている原作に示されているライセンス条件にしたがってご利用ください。 CC BYライセンスは,あらゆる種類の著作物を容易に自由に利用できるように開発されました。著作物にこの標準的なライセンスを適用することにより、著作物を自由かつオープンに利用できることが保証されます。 2023年1月 日本スポーツ理学療法学会 学術誌編集部会
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top