2025 年 3 巻 1 号 p. 59-65
【目的】国内electronic sports(以下,esports)選手のesportsに関連した傷害とその対処法,サポート体制の実態を明らかにすること。
【方法】国内で活動するプロesportsチームに所属する選手のうち,研究の趣旨に理解を示した8名を対象に半構造化インタビュー調査を実施した。競技による傷害の有無や部位,競技離脱日数,対処法,サポート体制の有無や内容などを聴取した。
【結果】Esportsに関連した傷害は8名中5名に,計7件発生していた。傷害部位は手関節,手,腰部,頸部であり,要因として長時間の座位や不良姿勢の回答を得た。傷害経験のある対象者にはサポート体制がなく個別で対処を行っていたが,傷害経験のない対象者にはサポート体制が整備されていた。
【結論】国内esports選手は,esportsに関連した傷害が発生しており,選手へのサポート体制の整備が不十分である現状や,サポート体制が傷害発生予防に寄与している可能性が確認された。