気管支学
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大量喀血に対するα-シアノアクリレートモノマーの気管支内注入による止血の試み
平山 良克下地 勉大城 元澤岻 安教普久原 浩中村 浩明兼島 洋伊良部 勇栄下地 克佳橘川 桂三重野 芳輝斎藤 厚伊藤 悦男
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1991 年 13 巻 1 号 p. 61-66

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抄録
我々は, 進行性肺癌の大量喀血例に対して, α-シアノアクリレートモノマー(以下アロンアルファA^[○!R])の気管支内注入による止血操作を試み, 効果が認められたので報告する。症例は54歳の女性で, 切除不能の肺癌で入院中に大量喀血をきたした。気管支動脈塞栓術bronchial artery embolization(以下BAE)を試みたが, 成功しなかった。流血部である右上幹内腔の閉塞を目的として, アロンアルファA^[○!R]を気管支ファイバーを用いて同部へ注入した。操作終了後は出血量の低下がみられた。剖検では, アロンアルファA^[○!R]が気管支内で凝固し, 内腔が閉塞されているのが確認された。本例のような手術不能の大量喀血例において, BAEをはじめとした他の止血操作が困難な症例に対しては, アロンアルファA^[○!R]の気管支内注入は考慮すべき一つの方法と考えられる。
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© 1991 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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