1998 年 20 巻 5 号 p. 385-389
CEPの病態を検討するためCEP 5症例で気管支肺胞洗浄(BAL)を用い病変の存在する部位の炎症細胞を採取し解析した。その結果, 総細胞数, 好酸球とリンパ球の細胞実数の増加が観察され, T細胞サブセットではCD4^+CD29^+細胞とCD8^+S6F1^+細胞の細胞実数の増加が観察された。さらに, 3症例ではステロイド剤投与後で病変部陰影が消失している時期にBALを施行した。総細胞数, 好酸球細胞実数の正常化に対してリンパ球の細胞実数の増加は残存していた。T細胞サブセットでもCD4^+CD29^+細胞とCD8^+S6F1^+細胞の細胞実数の増加は残存しており, CEPの病態形成においてリンパ球, ことにCD4^+CD29^+細胞とCD8^+S6F1^+細胞が中心的役割を果たしていることが示唆された。