気管支学
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臨床経過 14 年で著明な気管狭窄を呈した Wegener 肉芽腫症の 1 例
白井 拓史笠松 紀雄橋爪 一光山谷 英樹半沢 儁籾木 茂佐々木 一義岩崎 幸司
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1998 年 20 巻 5 号 p. 414-418

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抄録

症例は35歳, 女性。他院にて昭和57年より胸部X線写真上異常陰影を指摘されており, 血尿, 鞍鼻を認めることより臨床的にWegener肉芽腫症と診断され, 経過観察されていた。平成8年3月, 喘鳴, 呼吸困難にて当院に緊急入院。気管支鏡的に著明な浮腫性声門下狭窄が認められ, 緊急的に気管内挿管を行った。気管切開を施行し, ステロイド剤および免疫抑制剤を投与した。治療により浮腫はすみやかに改善したが, 気管の瘢痕性狭窄と多発陥凹を形成し遷延化したため, ST合剤を投与したところ, 軽度瘢痕狭窄を残しほぼ改善した。声門直下部はWegener肉芽腫症のtargetであるといわれている。本例は, 臨床経過14年目に発症した気道病変の経過を気管支鏡にて追跡しえた興味深い症例と考えられたので, 若干の文献的考察を加えて報告する。

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© 1998 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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