1998 年 20 巻 5 号 p. 443-448
梅干しの種を誤嚥した77歳男性とピーナッツを誤嚥した3歳女児例に対し, MPR画像と3次元CT画像(3D-CT bronchography, 3D-CT bronchoscopy)を作成し, 従来のaxial CT画像と比較して, それらの必要性を検討した。2症例ともMPR画像と3次元CT画像はaxial CT画像と比べ病変部の3次元的な描出力に優れると思われた。気管支鏡の適応に慎重にならざるをえない小児の気道異物症例では, 特に有用であると思われた。MPR画像と3次元CT画像はaxial CT画像と比較し, 気管異物の3次元的な診断に有用であると思われた。