1998 年 20 巻 7 号 p. 600-604
63歳男性, 心不全で入院。利尿剤等で心不全は改善したが, 胸部X線写真上びまん性のスリガラス状陰影に加えて一部浸潤影が存在し, 特発性肺線維症の急性増悪と思われた。労作時呼吸困難は徐々に増悪し, ステロイドに反応するかに思われたが, 突然の心停止を来し死亡。剖検ではUsual interstitial pneumonia(UIP)を思わせる所見とともにびまん性誤嚥性細気管支炎(DAB)の所見を得た。DABによる特発性肺線維症増悪の可能性が示唆された。