気管支学
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電子蛍光気管支鏡(AFI)による気管気管支粘膜病変の診断(第27回日本呼吸器内視鏡学会総会 : プレナリーセッション1)
千代 雅子渋谷 潔星野 英久岩田 剛和矢代 智康安福 和弘伊豫田 明尾辻 瑞人関根 康雄飯笹 俊彦廣島 健三藤澤 武彦
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2004 年 26 巻 8 号 p. 762-765

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抄録

自家蛍光に2つの反射光を組み合わせて観察する電子蛍光気管支鏡(AFI)の有用性について報告する. 2003年10月より2004年5月までに75症例に対し検査を行った. 男性73名(喫煙者70名, 平均年齢68.3±8.4歳), 検査理由は喀痰異常症例60例, 胸部異常影9例, その他血痰6例であった. 今回使用した改良型AFIは通常の電子スコープと同様の使用方法にて観察生検が可能である. 光源の切り替えをワンタッチで行い通常の観察から蛍光観察へ, また蛍光から通常観察へ簡便に移行できる. 白色および蛍光で異常所見部位を記録し異常が疑われる部位は生検を行った. 43箇所より生検:し12箇所(11症例)の肺癌と1例の上咽頭癌および11箇所のdysplasiaを検出した. 白色電子スコープによる癌およびdysplasiaの検出の感度は23/25(92%)特異度は7/18(38.8%)で, 蛍光では感度24/25(96%)特異度12/18(66.6%)であった. また, 中枢型肺癌12症例については手術(気管支形成術)6例, 重粒子治療3例, 化学療法3例, LASER治療1例を施行した.

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© 2004 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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