気管支学
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喀血に対してendobronchial Watanabe spigot (EWS)による気管支充填術が有効でなかった肺アスペルギローマの1例
町田 久典篠原 勉畠山 暢生岡野 義夫日野 弘之大串 文隆
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2012 年 34 巻 3 号 p. 262-266

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抄録

背景.肺出血の原因として多い炎症性出血の原因における,肺アスペルギローマの占める割合は多い.肺アスペルギローマによる大量出血に対する治療は,一般的には気管支動脈閉塞術(BAE)を優先し,難治性の場合には手術を考慮することが多いが,病態や治療環境によってはこれらの処置が速やかに実施できない症例も存在する.近年では,気道出血に対して経気管支的にendobronchial Watanabe spigot (EWS)による止血が試みられる症例が増加してきている.症例. 62歳男性. 2か月持続する喀血を主訴に来院.陳旧性肺結核病変を認める肺尖部に肺アスペルギローマが疑われる病変があり,この部位からの出血が疑われ緊急入院した.入院後,人工呼吸管理となり, BAEなどが難しく, EWSによる止血を試みた.一時的な止血はできたものの,完全な止血はできなかった.結論.アスペルギローマ患者の喀血に対するEWSによる気管支充填術は,相対的な適応であり効果がなければ速やかにBAEに移行すべきと思われる.

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© 2012 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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