気管支学
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シェーグレン症候群に合併し声門下に病変をともなった全身性アミロイドーシスの1例
小野 綾美駒瀬 裕子山口 裕礼森田 あかね石田 明
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2013 年 35 巻 6 号 p. 600-605

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抄録

背景.上下気道のアミロイドーシスやシェーグレン症候群に合併するアミロイドーシスは限局性が多く,全身性アミロイドーシスの報告は少ない.症例. 67歳の女性. 7年前にシェーグレン症候群, 5年前にMALTリンパ腫と診断され,嚢胞と結節をともなう肺病変を指摘されていた.気管支鏡検査で,気管支内のアミロイド沈着を診断されていたが,画像の悪化および嗄声が出現したため再度気管支鏡検査を施行した.左肺結節の生検からAA型アミロイドーシスと診断した.結論.声門下や消化管・眼窩にも病変を認め,シェーグレン症候群とMALTリンパ腫による慢性炎症を背景として発症した.全身性アミロイドーシスと考えられた.

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© 2013 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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