2013 年 35 巻 6 号 p. 606-610
背景.幼児の気管支異物は治療に難渋する疾患である.今回, 2.8mm極細径軟性気管支鏡を用いて摘出し得た,幼児気管支異物の1例を報告する.症例.1歳7か月,女児.食事中の誤嚥疑いで当院救急外来へ搬送.胸部CT検査にて左主気管支に索状物を認めたため,全身麻酔下で挿管後, 2.8mm極細径軟性気管支鏡を用いて気管支異物を摘出し得た.異物は魚骨であった.結論.幼児の気管支異物に対して2.8mm極細径軟性気管支鏡の使用は,有効な治療手段の1つである.