気管支学
Online ISSN : 2186-0149
Print ISSN : 0287-2137
ISSN-L : 0287-2137
症例
Mizoribineによると考えられた急性薬剤性肺障害の1例
天神 佑紀中村 和芳小松 太陽廣岡 さゆり浦本 秀志小林 広典坂本 理興梠 博次
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 39 巻 1 号 p. 22-27

詳細
抄録

背景.Mizoribine(MZR)は抗リウマチ薬として用いられるプリン代謝拮抗薬であるが,副作用として薬剤性肺障害の報告は稀である.症例.68歳,女性.発熱と呼吸困難を主訴に来院.近医にて関節リウマチに対し,prednisolone+methotrexate(MTX)+tacrolimusの薬物治療が実施されていたが,当科初診の6日前よりMTXがMZRへ変更されていた.SpO2は71%で,胸部X線写真およびCTにて両肺野にびまん性すりガラス様陰影を認め,血液検査にてLDH値上昇,KL-6値上昇を認めた.気管支肺胞洗浄液中に著明なリンパ球増多を認め,末梢血のMZRに対する薬剤リンパ球刺激試験が陽性であった.以上の所見よりMZRによる急性薬剤性肺障害と診断し,MZRを中止しステロイド薬を投与したところ,病状は速やかに改善を認めた.結語.関節リウマチ患者に発症したMZRによると考えられた急性薬剤性肺障害の1例を経験した.MZRによる間質性肺炎の発症頻度や機序は不明とされており,注意を喚起する上で重要な症例と考えられたため報告する.

著者関連情報
© 2017 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top