2017 年 39 巻 1 号 p. 28-33
背景.肺巨細胞癌は肺癌の0.86%と比較的稀な疾患であり,気管支鏡検査で確定診断に至ることは困難であるとされている.症例.症例は77歳,男性.近医で肺膿瘍と診断され,広域抗菌薬療法が行われるも左下葉の腫瘤影が増大してきたため,当院に転院となった.当科でも肺膿瘍と判断し抗菌薬療法を継続したが改善乏しく,気管支鏡検査を行ったところ,右B10bにポリープ状の隆起性病変が認められた.同部より生検を行い肺巨細胞癌と診断した.また,血清G-CSFは上昇し,免疫染色でもG-CSF陽性であったため,G-CSF産生肺巨細胞癌と診断した.結論.肺巨細胞癌において,中枢気管支内にポリープ状に発育し,気管支鏡検査で診断に至った極めて稀な症例であった.