気管支学
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原著
EBUS-TBNAでは組織診断が得られなかったサルコイドーシス症例の検討
立和田 隆小田 桂士石本 裕士畑 亮輔笹原 陽介鳥井 亮池上 博昭伊藤 千与矢寺 和博迎 寛
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2017 年 39 巻 1 号 p. 7-11

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抄録

背景.超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA)は,サルコイドーシスにおいて肺門及び縦隔リンパ節腫大に対する診断率は高く,有用性の高い手技である.目的.EBUS-TBNAでサルコイドーシスの診断に至らなかった症例において,診断に至った症例と比較して医療側の背景や患者背景について違いがあるのか,後方視的検討を行った.方法.2010年11月から2014年12月までに,産業医科大学病院呼吸器内科でEBUS-TBNAを施行した56症例を対象とした.結果.56症例に対してEBUS-TBNAを施行し,51症例(91.1%)において病理学的な診断が得られたが,5症例(8.9%)では病理学的な診断には至らなかった.その5症例において他の51症例と比べて穿刺部位や穿刺回数,リンパ節の平均長径やサルコイドーシスの胸部X線写真による病期分類などに違いは認めなかった.また,その5症例のうち,3例は検体不十分という判定での評価困難であり,2例が非特異的変化という判定であった.症例1と症例2は,EBUS-TBNAのあとで連続して施行した経気管支肺生検(TBLB)で非乾酪性肉芽腫が確認されたため,サルコイドーシスの診断が可能であった.症例3は,2回目のEBUS-TBNAで診断に至った.症例4は,EBUS-TBNAを2回施行しても診断に至らなかったため,video-assisted thoracic surgery下リンパ節生検及び肺生検を施行し,非乾酪性肉芽腫が確認された.症例5は,複数のリンパ節に対するEBUS-TBNAやTBLBでは診断に至らず,縦隔鏡によるリンパ節生検によって非乾酪性肉芽腫が確認された.結語.本検討では,医療側の背景や患者背景に違いは認めなかった.しかし本検討は,単施設の検討で症例数も5症例と少なく,今後さらなる症例の集積が必要である.

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© 2017 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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