2017 年 39 巻 2 号 p. 170-175
背景.非結核性抗酸菌症による気管気管支病変の報告は少ない.症例.67歳男性.201X年3月にS状結腸癌術後フォローCTで左肺上葉に空洞性結節を認め当科初診.気管支鏡検査でMycobacterium fortuitum(M. fortuitum)を認めたが経過観察.201X+1年5月に既知の左上葉空洞性結節の増大の他,右主気管支に結節を認めた.同時期の喀痰培養でMycobacterium avium(M. avium)を認めたことから,同年9月より抗菌薬加療を開始し1カ月後には菌は陰性化した.201X+2年2月には喀痰でM. fortuitumを認めたため気管支鏡検査を実施.CTで指摘された右主気管支に隆起性病変を認め擦過にて壊死物質が排出された.同部はM. fortuitumによる病変と診断しレボフロキサシンを追加し,以降経過良好である.結論.M. fortuitumによる気管支病変が疑われた1例を経験したので報告する.