2017 年 39 巻 4 号 p. 343-348
背景.成人T細胞白血病(adult T cell leukemia:ATL)の肺浸潤の診断には経気管支肺生検が推奨され,気管支肺胞洗浄液(bronchoalveolar lavage fluid:BALF)中細胞のフローサイトメトリー分析の有用性は不明である.症例.63歳女性.慢性咳嗽を訴え胸部CT画像で両肺野に浸潤影を認めた.抗菌薬に反応せず末梢血異型リンパ球の出現を認め,抗HTLV(human T cell leukemia virus)-1抗体値が高値であった.BALF中に異型リンパ球様の細胞増加を認め,フローサイトメトリー分析ではCD4+CD7-CD25+であった.ATLの肺浸潤と診断した.結論.BALF中細胞のフローサイトメトリー分析によってATLの肺浸潤と診断した.