気管支学
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症例
悪性胸膜中皮腫との鑑別を要した肺多形癌の1例
岸本 久美子押尾 剛志中野 千裕黒瀬 嘉幸渡邉 賀代小高 倫生山岸 亨横内 幸松瀬 厚人
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2017 年 39 巻 5 号 p. 436-441

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抄録

背景.肺多形癌は紡錘細胞あるいは巨細胞を含む扁平上皮癌,腺癌,大細胞癌,あるいは紡錘細胞と巨細胞のみからなる癌である.定義上,紡錘細胞,巨細胞の成分は腫瘍全体の10%以上を占めるものとされるが,稀な腫瘍であるため症例報告数が少ない.症例.72歳男性.呼吸困難のため受診し,右胸膜の多発結節,大量胸水貯留を認めた.局所麻酔下胸腔鏡による胸膜生検とasbestos吸入歴,臨床経過から,悪性胸膜中皮腫と診断した.その後腫瘍は急速に胸膜全体に浸潤し,病理解剖で肺多形癌と診断が確定した.結論.一般的に肺多形癌は切除による十分な組織量がなければ病理診断が困難であり,生前は他の腫瘍性疾患と診断されることも多い.稀な腫瘍で多様な経過をたどるため,今後も症例の蓄積が必要である.

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© 2017 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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