2023 年 45 巻 1 号 p. 13-18
症例.症例は71歳の男性.胸部打撲後に呼吸苦を自覚し当科紹介となった.胸部CTで左主気管支入口部に9 mmの腫瘍を認め,気管支鏡検査にて左主気管支内腔の約半分を狭窄する表面部分葉状で光沢のある隆起性病変を認めた.超音波気管支鏡(endobronchial ultrasound:EBUS)にて隆起性病変の充実部は上皮下層と連続していた.高周波スネアにて腫瘍を切除した.病理組織検査にてfibroepithelial polypと診断された.術後6年再発を認めていない.結論.稀な気管支原発のfibroepithelial polypに対して内視鏡的に完全切除を施行した.