気管支学
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原著
抗血小板薬・抗凝固薬内服患者における経気管支生検の有害事象の検討
庄司 哲明品川 尚文高島 雄太菊池 創池澤 靖元高階 太一今野 哲
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2023 年 45 巻 2 号 p. 89-97

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抄録

背景.抗血栓薬内服患者において,休薬して経気管支生検を行った場合の安全性は明らかではない.今回,休薬して経気管支生検を行った場合の有害事象発生率を内服していない患者と比較した.対象と方法.2010年8月から2015年7月までに北海道大学病院内科Iで施行したガイドシース併用気管支腔内超音波断層法下生検,超音波気管支鏡ガイド下針生検,経気管支肺生検,直視下生検について,有害事象と抗血小板薬のみ内服,抗凝固薬のみ内服,両方内服との関連を後ろ向きに検討した.年齢,性別などの因子も含め単変量解析,多変量解析を行った.内服患者では日本呼吸器内視鏡学会手引き書Ver. 2.0およびVer. 3.0に従って休薬した.結果.経気管支生検の施行件数は1320件で,抗血栓薬なし1145件,抗血小板薬のみ131件,抗凝固薬のみ24件,両方20件だった.有害事象発生率は全体7.0%,抗血栓薬なし7.2%,抗血小板薬のみ4.6%,抗凝固薬のみ0.0%,両方15.0%だった.単変量解析,多変量解析いずれも内服なし群と各内服群に有意差はなかった(多変量解析,抗血小板薬のみ:p=0.463,抗凝固薬のみ:p=0.988,両方:p=0.249).結論.抗血小板薬・抗凝固薬を内服している患者でも適切な休薬期間を設けることで有害事象発生が有意に増加することなく経気管支生検を施行できる可能性が示された.

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© 2023 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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