抄録
播種工による早期樹林化を目的とし, 先駆性落葉木本(マメ科肥料木), 先駆性落葉木本(マメ科以外), 常緑木本, 修景用落葉木本およびメドハギの種子を混播したのり面緑化施工地において, 施工後1年6ヶ月および3年7ヶ月後に追跡調査を行った。各木本種の成育特性と植生の侵入状況を考察し, その結果, マメ科肥料木のなかでもコマツナギの成育が非常に旺盛であること, その成育密度が高いと林冠が覆われ他の木本種が成育し難くなっていること, 他からの侵入も少ないため侵入種数が少なくなることがわかった。また, マメ科肥料木の成育密度が少ない, あるいはギャップが生じている箇所では周辺からの侵入や, 播種したマメ科肥料木以外の木本種の成育する種数が増加した。特にのり面の端部に位置する箇所や, のり面上部では種子供給源が近いため経年での侵入種数の増加が他の部位よりも多かった。