抄録
大阪府にある万国博記念公園自然文化園 (面積98.5 ha) において, 人工ギャップの形成がチョウの種組成と個体数に及ぼす影響を検討した。2001年4月から11月までの13回にわたり, 林内6箇所のギャップと隣接する林内, 芝生と菜園各1箇所において15m四方の調査区内に10分間に飛来したチョウを記録した。その結果, 地点あたり平均種数Sと平均個体数Nのどちらも畑 (S=13, N=55) , ギャップ (11.3, 40) , 林内 (3.2, 7) , 芝生 (2, 6) の順に多く, チョウ環境指数と多様度指数は, ギャップ, 畑, 林内, 芝生の順に高かった。ギャップのみに出現した種はカラスアゲハなど5種で, ギャップの形成がチョウの種組成を変化させ多様度指数を増加させることが明らかになった。天空率を測定した4つのギャップを比較すると, 天空率が最も大きいギャップで個体数と種数が最大であった。