抄録
一般に公園樹木の植栽基盤は,造成時の機械施工による締め固めや踏圧などによりしばしば硬くなっており,硬すぎる土壌は根系の生育を阻害し,樹木の衰退の一因となっていると考えられる。そこで,活力度に影響をおよぼしている土層を特定するため,鳥取市の街区公園69箇所のソメイヨシノ(Prunus yedoensis Matsum.)375本を対象に,目視およびSPAD値(対象木1本につき30枚測定)により活力度を評価するとともに,樹木下の土壌硬度を60cmまで測定した。その結果,活力度に影響をおよぼしている土層は地下10~30cmの範囲であり,活力度を特に悪くしている土層は地下10~20cmの範囲であることがわかった。また,目視とSPAD値には有意な相関が認められ,活力度を定量的に評価する指標としてSPAD値を用いることは有効であることが示唆された。