抄録
建替団地の設計をする上で,既存樹木の移植は活着し難く樹形の回復が遅いと考えられることもあり,植栽設計に移植樹を積極的に活用しない場合がある。本研究は建替団地の落葉樹の移植樹木162本を対象に,活着と樹形回復の状況を調査し,既存樹木の移植の成果を確認するとともに,植栽設計・移植設計の方向性を見出すことを目的とした。その結果,調査した移植樹木の92.6 %が活着し,樹形も概ね4~5年で回復することがわかった。これにより,建替団地の既存樹木の移植活用は,活着や樹形回復から見ても確実性があることが明らかになった。また、落葉樹の中でもケヤキの樹形回復が顕著であることがわかった。