日本緑化工学会誌
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論文
播種工における発生期待本数の推定方法に関する研究
吉田 寛今西 純一柴田 昌三森本 幸裕
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2007 年 33 巻 2 号 p. 369-379

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抄録
本研究は,斜面緑化における播種工の設計において,過去に行なわれた試験施工や施工事例などの結果を参考とした経験的判断で定められている発生期待本数(G:本/m2)を,導入種の密度変化の特徴を利用して科学的に推定する手法について検討を行った。施工後初期の調査頻度が高く,比較的長期間にわたる追跡調査が行われている暖温帯地域における 16 事例の調査データをもとに導入種の密度変化を回帰分析した結果,ベキ関数によく近似した。また,ピーク時密度(本/m2)を100とする密度相対値の変化は,実測値と同等以上の相関を示すことが確かめられ,発生期待本数を推定するための基本的な特性として有効と考えられた。各導入種のベキ関数から求められた最終調査時点(6~14 年後)の密度相対値には 1.1~35.3% と大きな開きが認められ,この理論式から求められる施工 5 年後,10 年後,および 20 年後の密度相対値(Drn:%)をもとにクラスター分析を行った結果,常緑広葉樹種をはじめとする植生遷移中後期種~極相種のうち重力散布種が該当すると考えられる区分(I),重力散布種以外の遷移中後期種~極相種が該当すると考えられる区分(II),および先駆樹種の多くが該当する区分(III),の 3 区分に分類された。そこで,各区分に分類された植物を総合した 3 つの密度減少曲線をもとに,設計段階で計画する初期緑化目標の達成時点である施工 n 年後に期待される導入種の密度(Dn:本/m2)からピーク時密度の推定値(Dep:本/m2)を求め,施工事例から得られた各植物のピーク時密度(Dop:本/m2)と設計時の発生期待本数(Gd:本/m2)との比で表わされる実務的補正係数(Kp)を考慮して発生期待本数(G:本/m2)を導く方法を提案した。
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© 2007 日本緑化工学会
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