抄録
郷土種による切土のり面緑化を目的として,陸生スゲ類5種(コジュズスゲ,タガネソウ,ヒゴクサ,ミヤマカンスゲ,アズマナルコ)を植栽して群落を造成し,被度の変化を調査した。試験地は信州大学農学部構内,プロットサイズは1 m×1 m,実験配置は3反復の乱塊法とした。また葉の外部形態(葉幅と葉長)を自生地および試験地で比較した。植栽から4年間で,アズマナルコは大株化し群落内が空洞化した。コジュズスゲとミヤマカンスゲはのり面中下部において密な群落を維持した。ヒゴクサは地下茎により拡大したのち衰退した。タガネソウは植栽時の被度を維持した。葉の形態は植栽後,葉幅はやや広く葉長は伸長する傾向にあったが,タガネソウのみ葉幅が狭くなった。