抄録
本報告は石狩川法面緑化試験堤防において,従来の外来種の堤防法面を在来草本の多様な植生に転換するため,ポット苗とチップマルチを併用した植栽試験の3年間の結果を報告するものである。ポット苗植栽を行った在来草本を継続的に調査したところ,それらの多くは高い定着率を示し,被覆面積は年々増加していた。また,結実している個体も確認された。試験地では植栽後に最大で42 mm/日の降雨があったが,土壌流出はなかった。これらの結果から,今回行った緑化工法は法面の浸食防止機能を維持しながら,生物多様性の保全,河川景観の向上だけでなく,親しみのある野草を利用することにより住民参加を促し,維持管理費軽減にも期待できる。