抄録
フェロシアン化鉄 (プルシアンブルー (PB)) 施用が土壌からコナラ樹体への放射性セシウム (Cs) 移行に及ぼす影響を検討した。ワグネルポットを用い,Cs を含む土壌 1L 当たりPB0.1 g 土壌混合,PB1.0 g 土壌混合,PB1.0 g 土壌表面散布および無施用 (対照) の 4水準で 2年生コナラ苗を 1生育期間,灌水等に伴う Cs の系外流出がない閉鎖系で育苗した。その結果,PB 施用がコナラ苗木の成長に及ぼす短期的な影響は認められなかった。一方,根系を含むコナラ樹体全体に含まれる Cs 濃度は PB 施用区が対照区より低く,土壌からコナラ樹体への Cs 移行係数は, PB施用区が0.11~0.15で対照区より有意に低く,PB 施用が Cs 移行の低減化に有効であることが認められた。