2015 年 41 巻 1 号 p. 21-26
耐塩性と観賞性の評価,および生理的耐塩性機構の定量化を目的として,観賞植物3種に対し30日間の塩処理を行い,それらを塩生植物と比較した。シロタエギクは塩生植物に近い耐塩性を有し,観賞性も損なわれなかった。また,シロタエギクはNa+ 排除型,カレープランツはNa+ 蓄積型に分類されることが示された。本研究より,観賞植物に対し複数の耐塩性評価指標を適用することで,観賞植物と塩生植物の比較,および耐塩性と観賞性の同時評価が可能になった。また,耐塩性機構の特徴を把握することで,緑化目標に即した塩害地における植物種の選択が可能になると考えられた。