抄録
昨今,都市の生物多様性の確保に関心が持たれつつあり,その確保のためには都市緑化の量を増やすことが重要だが,それと併せて自生種を選定することが望ましい。しかしながら,都市は植栽生育上厳しい環境を有するため,樹種選定上の自由度が限られる。そんな中で,最も条件の厳しいとされる建物緑化の植栽樹種の実態を調査することにより,建物緑化への自生種導入の可能性とその推進方法についての検討を行った。関東地域の主要都市における建物緑化植栽樹種の分析結果から,建物緑化であっても自生種を中心とした植栽は可能であること,また,行政の適切な関与が自生種率の向上に結びつくことが明らかになった。