日本緑化工学会誌
Online ISSN : 1884-3670
Print ISSN : 0916-7439
ISSN-L : 0916-7439
論文
タニウツギ (Weigela hortensis K. Koch) 種子の暗条件での発芽
近藤 哲也山田 啓介
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 41 巻 4 号 p. 459-467

詳細
抄録
既往研究ではタニウツギの種子は,明条件下では高い発芽率を示すが,暗条件下では低温湿潤処理を施しても全く発芽しないか 3%以下しか発芽しないとされている。しかし,これらの研究は比較的狭い温度と限られた湿潤処理の条件のもとで行われたものであった。もしタニウツギの種子を暗条件下でも発芽させることができれば,土中の種子も発芽させることができ,播種工の際に発芽率の向上が期待できる。本研究では,より広い範囲の温度と湿潤処理の条件を設定して既往研究の結果を確認した。さらに,タニウツギの種子を暗条件でも発芽させる方法を探るために湿潤処理と光照射処理の条件,そして GA3の効果を明らかにした。タニウツギの種子に 5℃の湿潤処理を 15日以上施した後, 25~30℃の温度で 7 μmol・m-2・s-1以上の光を 1~2日照射すると,その後暗条件に置いても発芽した。室内で 401日間貯蔵した種子でさえも,この処理によって暗条件の 20~30℃の範囲で約 80%が発芽した。ただし,これらの低温湿潤処理と光照射処理の後,発芽を抑制するために暗区・5℃で湿潤貯蔵した種子は, 3日以上の貯蔵によって,その後の暗条件での発芽率が低下した。
著者関連情報
© 日本緑化工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top