日本緑化工学会誌
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論文
岸和田市沖に造られた海浜における植生の初期動態
楠瀬 雄三村上 健太郎
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2016 年 42 巻 1 号 p. 116-121

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抄録

本研究では,岸和田市沖に造られた海浜における造成初期の植生の動態を明らかにすることで,今後,海岸植物の生育地として新たに海浜を造成する際の検討資料とすることを目的とした。本海浜では,造成後からおおよそ5年程度で種数が飽和した状態に至ったと考えられた。海岸植物として6種が確認されたが,それぞれの種の大阪湾内における出現状況や海浜の大阪湾流への閉鎖性から,海岸植物の種子が本海浜へ到達するポテンシャルは低いと考えられた。造成初期から波浪による侵食によって海浜面積が減少していることや,特定外来生物のナルトサワギクが確認されることなどから,造成当初からモニタリングする必要性が高いことがわかった。

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