抄録
京都市北部では,2000年代にチュウゴクザサの一斉開花・枯死が起きたが, ニホンジカの採食圧により開花後の群落再生が進んでいない。本実験では,一斉開花後, 長期間シカによる食害にさらされた実生由来ササの再生経過を調査するため,落石等に耐えうる新しいシカ侵入防止柵を開発し,モニタリングを実施した。施工後約1年の間には侵入防止柵には大きな変状は見られず,シカの侵入も確認されなかった。実験区のササについては僅かな初期成長ではあるが,群落回復の傾向が確認され,今後の継続的なモニタリングの必要性が示唆された。