抄録
2012年に三宅島雄山の火山ガス噴出環境下でも,地表を改変せずに設置時間を短縮し,斜面侵食抑止と緑化を同時に達成できる治山緑化資材(ToCR)を開発し,2014年に ToCR がもつ治山緑化機能の検証を筑波大学と開始した。本研究では,三宅島山腹斜面に ToCR を設置したリルと隣り合わせた対照区のリルで地表流を観測し,ToCR が地表流を制御している実態を報告する。観測の結果,降雨終了後 ToCR 区において湛水の濁りが短時間に解消されるフィルター効果が観察され,ToCR 区では対照区よりもピーク流量や総流出量が少なく,ToCR の地表流調節効果が示唆された。